女性社員が時間外に掃除を強要させられる謎ルール

掃除タイムは八時半から。

数年前にパート社員として入社した会社は、理不尽さ満載の会社でした。

この会社の経営陣は全員社長の家族と言ういわゆる同族経営で、御年80歳超えの会長さんもしょっちゅうオフィスに顔を出されていました。

私はいささかの不安感を感じつつも、初出勤の日を迎え、毎朝されていると言う朝掃除をする事になりました。

掃除の時間は毎朝8時半からで、30分間女子社員のみで行われると事務の方から教えてもらいました。

朝8時半…求人票に書いてあった就業時間は午前9時から午後3時までです。

私はこの日が初出勤だったので、万一の事を考えて30分早く出勤しましたが、掃除の事は事前に全く聞いていませんでした。

私は当時、子供を8時に幼稚園に送り届け、そこから出来れば家の掃除や買い物も済ませて余裕をもって9時に出勤したいと考えていたので、30分も前から出勤して掃除となると、自分が思っていたよりもタイトな朝のスケジュールになってしまうな…と思いました。

勿論、自分たちが使わせて頂くオフィスを自分たちで綺麗に掃除する事は当たり前の事ですが、女子社員のみが全員30分前に出勤して掃除を強要されるのは、いささか疑問が湧きました。

女子社員以外は30分前に来なくて良いのだろうか…と私は少し理不尽な物を感じたのです。

しかし女子社員はパートであれ正社員であれ全員30分前には出社されていると言うことだったので、朝の30分は貴重ですが、入社したばかりだし、私もそれに倣わなければ…とその時は素直に思いました。

掃除を強要させられる女子社員の気持ち

掃除には加わらない経営者一族と男性社員

しかし、女子従業員さんたちが一生懸命掃除をしている横で、経営者一族である社長ファミリーさん達は、全くその掃除に加わることもなく、家族でのんびりテーブルについて新聞を読んだり、コーヒーを飲んだり、化粧直しをしたり、スマホゲームをしたりしていました。

男性社員も同じで、たまに性格の良い男性社員さんが手伝ってくれることもありましたが、基本女子社員が掃除をする横で、ふんぞり返ってそれを見ているだけでした。

以前別の記事でも書きましたが、置物が所せましと並べてある応接室の掃除も、当番のパートさんが置物を一つ一つ乾拭きし、細かい場所も丁寧に埃を掃除されていたのですが、社長一族はそれを当たり前の様に眺め、ねぎらい一つパートさんに掛けられることもありませんでした。

以前働いていた会社の掃除方法

私はこのブログを書くときによく、20代の頃に勤めていた会社とこの会社を比較するのですが、昔勤めていた会社も同族経営で規模もほぼ同じような会社でしたが、掃除は完全当番制で社長も役職も男性社員もみな同じ立場で当番を組み、当番に当たった人が朝少し早く出勤して掃除をする形でした。

そしてその掃除時間は朝残業として扱われていて残業代も出ていました。

朝早くの出勤は負担に感じる事もありましたが、月1〜2回程度の頻度だった事と、上の立場の方も皆同じ条件での掃除だったので、納得して早朝清掃に臨めました。

会社が違えば掃除のやり方が違うのも当たり前ですが、サービス残業状態で掃除をする女子従業員の真横で、のんびり寛ぐ社長ファミリーの姿は、お世辞にも経営者として尊敬出来るような光景ではありませんでしたし、ふんぞり返っている男性社員の上司にも素直に従えない気持ちが芽生えました。

掃除は女子社員に時間外でやらせる…それがその会社のルールだと言う事は分かりますが、やらされる女子社員が一体どういう気持ちでいるのかを考えると、このルールがまかり通るのはあまりに理不尽です。

掃除が時間外(勿論サービス残業)なのは、百歩譲っても仕方ないですが、それならば女子にだけ任せるのでは無く、男性社員や経営陣も一緒に加わるなどのルールさえあれば、少しは納得して掃除が出来るように思えます。

しかも掃除が終わり、いよいよ仕事をさせていただけるのか…と思ったら今度は会長さんのお茶入れと言う初仕事が、この私には待ち構えていたのでした。

朝掃除の有無も面接時に確認しよう

こう言った時間外での掃除や雑務の有無などは、求人票にも書いてないし、入社前に外部からではやはり分かりにくい物です。

面接時に細かく確認出来れば良いですが、普通の社会人として、

「掃除は定時内なのか?時間外の場合残業代は付くのか?」

などと、ただでさえ緊張する面接時にあれこれ細かく聞くのは、逆に印象が悪くなりそうで聞きづらい事が多いでしょう。

しかし、正社員の面接ならともかく、限られた時間での労働がメインの主婦パートの場合は、面接時にそこを有耶無耶にせずに自分が納得できるまで聞くべきだと思います。

それで印象が悪くなって不採用となっても、それはそれで単に縁がなかっただけで、ブラックな会社に引っ掛からなくて良かったと思えば良いと思います。

忙しい主婦が家事のやり繰りをして必死に捻出した貴重な朝の30分を、ブラック会社にサービスで提供してしまうのは、あまりに勿体無いです!

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