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パートに始末書を書かせる理不尽会社について
理不尽なこの会社について
主婦の空き時間を有効利用する程度の働き方を考えていた私は、求人票に書いてあった嘘を鵜呑みにし、パートとして働き出した会社がこの理不尽な会社でした。
何でもありな家族経営会社
どことなく理不尽雰囲気の漂うこの会社は、家族経営の中小企業でした。
この会社は同族経営によくある、経営陣が俺様的に振舞う会社でした。
私は若干の戸惑いを覚えるも、せっかく入社したのだから頑張るしかない…と半ばあきらめにも似た気持ちで自分自身を鼓舞していました。
この始末書の山を見るまでは…。
掲示板からはみ出る始末書
びっしりと貼られた始末書
主婦の時間の有効利用程度のパートのつもりで入社した会社は、理不尽さが満載でどこからともなく普通じゃない雰囲気が社内に漂っていました。
朝に全員でするはずの清掃に、経営者一族は加わらないどころか一家でのんびり朝の寛ぎを堪能していたり、高齢の会長さんがオフィス内で自由に振舞っていたり、経営一族は何でもありな雰囲気でした。
釈然としない気持ちを抱きながらも、私は午前8時半からの全員清掃に加わりました。
掃除の内容は普通の会社と同じで、特筆するべき要因はありませんでしたが、社内の一番奥のお客様や部外者には見えない壁に設置してある掲示板に、びっしりと何か掲示物が貼ってある事を掃除中に発見してしまいました。
その掲示物は掲示板の中には収まらず、掲示板の外どころかその壁一面に貼ってあり、一部はドアや窓の上にまで貼ってありました。
何が貼ってあるのか気になった私はその掲示物を読んでみると…すべての掲示物が
始末書
と書いてありました。
始末書って…(;'∀')
始末書と言うより反省文
私の中で始末書と言うものは、人生において一度か二度あるかどうかと言う様な、業務上どうしても取り返しのつかない大きなミスを犯してしまった時に、謝罪の為に書く書類と言うイメージがありました。
今までの社会経験の中で始末書を書いたことなど一度も無いですし、書かれたものを見たことすらありませんでした。
そんな珍しい?書類がこんなにびっしりと社員の目に触れる場所に貼ってあるなんて…。
私は見ていいものなのか分かりませんでしたが、どういう内容の始末書なのか気になり、掲示物を目で読みました。
内容は、中には確かに「これはダメやろ…」と言うような業務上のミスの始末書もありましたが、殆どが業務内の些細なミスでの始末書でした。
始末書と言うより反省文と言った方が合っているレベルです。
何故些細なミスで反省文で無く始末書を書かせているのか…それも業務に差し支えそうなレベルで…。
おそらく従業員の気の緩みを引き締めるための会社の策だとは思うのですが、反省文では無くあえて始末書と書かせているのには何か訳がある気がします。
ひょっとしたら今後会社に何かあった場合、首を切りやすくする為に書かせているのでは…いや、もしかすると始末書を縦に従業員の減給に文句を言わせないようにしているのかも…。
私は大量の始末書を見て、この会社の本当の恐ろしさを入社から僅か30分で見てしまった様な気がしたのでした。
始末書の為にパートが時間外…
パートの仕事の責任は誰にある?
後々分かるのですが、この会社は入社したばかりのパート社員にも正社員と同じか、それ以上の働きを求める会社でした。
パート社員も正社員と同じように仕事に責任を負い、多きなプレッシャーも与えられて当然ミスが起きたらパート社員の責任にされてしまいます。
そして当然ながら何か事がおきたらパート社員も始末書を書かされます。
この会社ではとても細かな事でも始末書を要求されていたようなので、パート社員さんたちは時には時間外(当然サービスで)をしてまで始末書を書かされていました。
これが社会の一般なのか…この会社独特の物なのかは私にはわかりませんでしたが、尋常な雰囲気では無い…と入社したばかりの私でも感じ取る事が出来ました。
私の思うパート社員とは、低賃金で時間に区切られた働き方をしている労働者と言うイメージで、時間に区切られた働き方だからこそ始末書を書かされるほどの大きな責任のある仕事は任せられない…と言う感じでした。
入社するまでは私もそんな働き方をするつもりだったので、入社してから実はパートも正社員と同じ働きをしなくてはならないと分かり、社会の厳しさを感じたと共に、自分の仕事に関する認識が甘かった事を悔やみました。
しかしそれを感じても、もう引き返す事は出来なかったのです。
何のための始末書なの?
この会社で書かせている始末書は、私から見ると反省文です。
上にも書きましたが、おそらく社員の弱みを握って給料の値上げなどの要求に備える為に、細かく始末書と言う名の反省文を書かせているのだと思います。
こんな事をしているので、正社員達はますます立場の弱いパートに仕事を押し付けて責任を逃れようとしてきます↓
会社が社員の弱みを握る為に書かせる始末書が、正社員とパート社員の確執まで産み、理不尽が理不尽を呼ぶと言う嫌な悪循環が出来上がってしまっている…それがこの会社のすべてなのです。