



ヒステリーな会社の女性上司
世間でペーパーレスが叫ばれ始めて久しい昨今、この会社も一応そんな世間の流れに習ってペーパーレスを進めようとしていました。
しかし、まだまだ様々な書類を手書きで書く必要があり、こっちの書類はパソコンのクラウドに提出で許されるのに、あっちの書類は手書きで書かなければならないなど、書類によってやり方が違い、非常に面倒に感じる事がありました。
書類によっては、なぜかクラウドで提出しながらも、手書きでも書かなくてはならなかったりと、完全な二度手間に感じる事もあり、その書類作成に時間を取られ、本来の業務にかける時間を圧迫してしまい、(サービス)残業をしなくてはならない事も多々ありました。
しかし、経理に提出する書類を遅らせてしまうと、社長令嬢である女性経理課長さんがヒステリーを起こすので、私達パート社員は必死に提出期限を守っていました。
勿論、他の部署に迷惑をかける訳にはいかず、私達の仕事の為に経理課長さんに残業をさせてしまうのはダメなのですが、パートが残業してまで提出期限を守ると言うのは完全な悪循環に感じ、社長令嬢が残業するのか、立場の弱いパートが残業するのかの二択で、結局パートが犠牲になって会社を回しているような気がしました。
新しいやり方の提案は却下
こう言った会社の悪循環の為にサービス残業が増えてしまう現状を何とか打破しようと、流石にクラウド提出と書面提出の二重になっている部分を、一つは後回しでも良いと感じた私は、先輩パートさんそれを提案してみました。
先輩もそれには大賛成で、パートの中でそのやり方でやってみようとなったのですが、結局経理側に却下されました。
経理側のやり方はよくわかりませんが、どうしても二重で提出しなければならない理由があるようで、それが無いと経理側の手間が多くかかってしまい、無駄な時間が掛かってしまうそうです。
このように、新しいやり方を提案したとしても、じゃあ経理と現場双方で一度手間を省くやり方を考えてみよう…とは一切ならず、社長令嬢が残業する事無く定時で帰れる事がこの会社での一番の重要事項のようでした。
社長令嬢にもお子さんがおられ、保育園のお迎えに間に合わせる為に残業が出来なかったのは承知しているのですが、経理も現場も納得が出来るような仕事のやり方を、双方の意見を用いて構築して行く様な歩み寄りの姿勢でもあれば、まだこちらも納得が出来るのですが、残念ながらそんな姿勢はなく、こちらには理不尽さと不満だけが募って行くのです。