義実家の食卓




誰もタバコを吸わないのに灰皿が食卓に置いてあるのも不思議ですが、中に輪ゴムやヘアピンやクリップが入ってるのはまだ分かるにしても、30年以上も前に主人が遊んでいたであろうビー玉が入っているのは、何でだろうと思ってしまいます。
⬆️第一話から読めます。
意味の無いものがそこにある理由

いきなり話は変わりますが、先日自宅の近くの道路脇に脚立が放置してあるのを見ました。
近くで工事をしている訳でも無く、人もいません。
一体何のために置いてあるのだろう、そんな疑問が沸沸と湧いてきました。
私の今の住まいは、JRの線路がすぐ横にあります。
その日はたまたま、珍しい列車が通る日だったようで、時間が来ると誰も居なかった脚立の周りに、撮り鉄さん達が集まり出しました。
きっと列車が来たらすぐ写真が撮れる様に、あらかじめ脚立を用意してあったのでしょう。
その脚立を見て、私は何故か義実家の灰皿の件を思い出しました。
今は亡きお義父さん愛用で、どうしても捨てれないとかならまだ理解出来るのですが…
(ちなみに亡きお義父さんもタバコは吸われていませんでした。)
なぜ、10年に一度来るか来ないか分からない喫煙者の親戚の方用の灰皿が、メインの食卓のど真ん中に存在しているのか…。
謎を通り越して、どこか別次元に無理やり連れ込まれた位の衝撃を受けました。
せめて、どっかしまって、使うときだけ出せば良いのに…💧
そしてその灰皿は小物入れに…
そんな便利な場所に灰皿が置いてあって、中に何も入れずに置いておく…なんて事が起こるわけがありません。
だいたいどのお宅でも、使われていない灰皿の中は小物で溢れてしまうものです。
使われていない灰皿と言う物は小物を入れるのにピッタリで、もしかして元々灰皿では無く、小物入れとして生まれてきているのでは無いかと疑いたくなる程です。
小物入れへと転生した元灰皿は、10年に一度来るか来ないか分からない喫煙者の親戚が来てしまった場合、またちゃんと灰皿へと戻れるのだろうか…。
いざ使いたい場合に、すぐ使えるのか、その場合中に入っている小物達は一体何処へ行ってしまうのだろう…。
中身を捨ててしまうのなら、なぜ今まで取ってあったのかも謎で謎で仕方ありません。
